10月24日(土)、第17回日本統合医療学会北海道支部会が藤女子大学で開催されました。ヨーガ療法士も数名参加をしました。支部会の発表者とプログラムに関しては、オフィシャルサイトをご参考ください。

今年の特別講演2題は、現在の統合医療の在り方、また今後の可能性について学ぶことができたと思います。

川島先生の講義では、実際の医療の現場でよくある、患者と医療者の会話の様子から、医療者側の内情を聞くことができ、また、患者としての在り方についても、多くの一般の方に聞いて頂きたいお話でした。代替医療については、すべてが「良い」というわけでなく、今の日本では様々な理由で難しいこともあり、それぞれの分野での一定基準がないからなのか、代替医療を行う側の問題(印象的だったのは、患者が知っておく代替医療の危険な3つのパターン)ということもあることを理解できました。

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猪股先生の講義では、看護師という立場から全人的統合医療の「ケア」を中心にお話があり、このようなケアが実際受けることができたら、患者になっても幸せだろうなと思いました。また、看護学生の育成や、将来へのビジョン(統合医療ケア棟と病院が隣接する施設等)については、ぜひ実現して欲しいと思いました。

一般演題のほうですが、鍼灸の研究では、一定の効果がありながらも、可能性を追求し、研究活動を継続されていることに、改めて尊敬するとともに、統合医療に加わる者としても刺激を受けました。

陶先生の発表では現代の食事はカロリーと成分ばかりが強調されているという事、生命は太陽のリズムに合わせていくと病気にならなくなるということ、一見当たり前のことが現代では忘れ去られているのだなと感じました。ご自身の治療方針について「健康を作る指導のみで、癌や風邪が治ることはおまけです」と話されていて、すべての人間が持つ、本来の生命力の強さを引き出す関わりを、一貫して続けていらっしゃる、先生の信念を感じました。

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ヨーガ療法では、佐高葵月代さんが『過敏性腸症候群とパニック障害に悩む方へのマインドフルなアプローチ』というタイトルで症例報告をしました。今回の研究についての、目的から考察・結論までが、とてもわかり安い内容でした。

発表後の質疑・応答も多く、印象的だったのは、肉体の痛みへのアプローチ・病気別に何があるのかという問いかけでした。マインドフルネスからの回答の他に、ヨーガ療法でもこの件について現在検討中と返答していました。

医療者からこのような質問をいただくということは、病気別プログラムのようなものが確立されれば、施設で採用されやすくなり、問題解決の一つの手段としてヨーガ療法を広く活用して頂けるのではないかという可能性を感じました。

また、最後に誤認知が変わらない方への応対について質問があり、時間がかかることが多いことや座学をメインにすること、宿題を持ち帰って頂くなどの方法があることを提示し、アーサナ(体操)をするよりも瞑想をする方が、認知の変化は速いという説明がありました。これはヨーガ療法が得意とするものであり、心身相関の医学として今一度、理解して頂けるきっかけになったのではないかと感じました。

【文責:認定ヨーガ療法士(札幌) 矢野 千晴】